Home / 沖縄グルメ / 泡盛の原料と泡盛になるまでの工程
沖縄  飲み物 泡盛

泡盛の原料と泡盛になるまでの工程

c1d03a5fa63a460ec74e48fc2f4d02e0_s
沖縄の酒造所で日々作りだされる泡盛。沖縄のお酒として広く知られ、その名を知らない人は少ないようです。泡盛は日本最古の蒸留酒とも呼ばれており、約600年も昔から造られていたとされています。戦前には100年も200年も寝かせた古酒が星の数ほどあったとか。それほど泡盛造りは盛んで、古来より生活に欠かせないものだったのです。

泡盛は、初めて飲むと少しクセを感じる場合がありますが、2杯3杯と続けば、芳醇な甘い香りやコクに惹かれていくことでしょう。他のお酒と異なる風味は、泡盛の原料や製造方法に秘密があるのです。

今回は、泡盛がどのように造られるのかをご紹介。泡盛の原料やその製造工程を知って、より泡盛を美味しく頂きましょう!

スポンサードリンク

泡盛のルーツ・原料の秘密に迫る!

貿易の盛んだった琉球王国時代、生み出された蒸留技術は、アジア各国との貿易によって持ち込まれたとされています。琉球王国時代の文献は見つかっていないものの、古来より泡盛作りには米や粟が使用されてきました。貿易国であったからこそ、様々な文化を取り入れられ、今日の発展に繋がってきたのです。泡盛はいかにして造られ始めたのか、そのルーツを辿ってみましょう!

泡盛の原料「タイ米」

サトウキビ畑

泡盛の原料は、現在はタイ米を使用しています。以前は沖縄県産米や、中国・韓国のお米“唐米”などを使用してきました。お米であれば泡盛の原料になるのですが、様々なお米の中でも、特にタイ米が泡盛造りに非常に適しており、昭和にはタイ米が主流となりました。

タイ米は硬く、温度管理がしやすく、さらに多くのアルコールが収穫できるとあり、泡盛造りにぴったりの原料です。最も使われるのは、粉砕している状態の“タイ砕米”。このタイ米によって、現在の泡盛の味が生み出されているのです。

泡盛のルーツ

例によって貿易国だった琉球王朝は、蒸留酒造りを他国から学びました。今現在考えられている2つの説は、原料の国・タイから伝わったとされる説と、親交の深かった中国から伝わったとされる説です。タイには良く似たお酒の「ラオカーオ(米の酒)」があり、中国の貿易が盛んだった地域には、米から造る蒸留酒が造られていたといいます。

どちらにしても、琉球が諸外国との貿易を古くから行い、各地で学んだ知識や技術を上手に取り入れてきたことがよくわかります。泡盛は、まさに貿易国であったからこそ、沖縄の地に誕生した深い歴史のあるお酒なんですね。

“泡盛”の由来

aca9bcdbdca321e9084218f5a8ffedd2_s

かつて沖縄にひとつしかなかった酒の蒸留技術。かつては“焼酎”、“サキ(酒)”などと呼ばれていました。現在も、法律上酒の分類としては焼酎にあたる訳ですが、独特な製造方法をもつ泡盛は、焼酎とは異なるというイメージが浸透しています。泡盛と呼ばれるようになったのは、もっと昔。1671年に残る徳川家の記録に、時の琉球王から贈られた“泡盛”の記載が残っているそうです。

琉球で泡盛と名が付いた経緯はわかっておらず、「原料に粟を使用していた説」「古代インド語説(酒=アワムリ)」「酒の出来を泡を盛って確認した説」「徳川献上品・薩摩藩命名説」と、様々な憶測が飛び交っています。

泡盛になるまでの工程

貿易で琉球に伝わった酒の蒸留技術は、原料を試行錯誤しながらも造り続けられ、現在は硬いタイ米で造る泡盛が一般的となりました。タイ米から泡盛が誕生するまでには、多くの工程を必要としています。原料を糖化し、もろみを造ってから発酵、そして蒸留が始まり原酒を造りだします。原酒は甕や樽などで貯蔵され、アルコール調整をして、ようやく飲める泡盛が出来上がります。

クースと呼ばれる泡盛の古酒は、そこからまた3年以上の歳月がかかります。現在の法律上では全量を3年以上貯蔵しないと「○年古酒」と記載できないため、しっかりと明記されている泡盛は、長い年月をかけてようやく世に出された泡盛なのです。

泡盛ができるまで

a4051854f47612d4ca57b6347ffc9f5a_s

泡盛に限らず、お酒を造るには数々の工程を必要とします。各酒造でも同じように、様々な工程を経て製品を作りあげています。ここでは、泡盛ができるまでの作り方をご紹介します。

①洗米~蒸米~製麹

タイ米を洗い、水に漬け込んだあとに米を蒸し、黒麹菌を加えて麹米を作り出します。米に付着した黒麹菌は、でんぷんを糖化させていきますが、麹米を熟成させるには、ここから丸1日かかります。

②「全麹仕込み」もろみ作り~発酵

出来上がった麹米に、水と酵母を足してもろみを作ります。糖化したでんぷんを発酵させ、ここでアルコールに仕上げますが、もろみを発酵させるには半月も時間を要します。ゆっくりと発酵させ、泡盛の前段階が終わります。

③「単式蒸留機」で蒸留

原料の風味を生かす「単式蒸留機」を使い、熟成したもろみを蒸留します。アルコール分のみを蒸気にし、冷やして液体にすると、ここでようやく泡盛の原酒が誕生します。

④貯蔵

原酒を甕や樽などで寝かせ、またゆっくりと熟成させます。アルコール分を調整したのちに、ビン詰めとなり、泡盛が完成します。

泡盛を造りだす「黒麹菌」

泡盛造りにおいて、最も重要であるのが「黒麹菌」。酒造りに黒麹菌のみを用いるのは世界でも珍しく、日本本土では黄麹菌、白麹菌が多く使われています。沖縄の桑の木には、黒いカビ(黒麹菌)が生えており、大昔よりそれを酒造りに使ってきたのだとか。かつて貿易によって酒造りを持ち帰り、米を主原料として黒麹菌を使用してつくる泡盛は、まさに沖縄だからこそ生まれ、発展したのかもしれません。

泡盛を造りだす「全麹仕込み」

他の焼酎はもろみ作り~発酵の工程を2度に分けて行うのに対し、泡盛は1回だけの工程になっています。これが泡盛の特徴とも言われ、非常にシンプルなやり方で、じっくりと黒麹菌を発酵させていくのです。

泡盛を造りだす「単式蒸留機」

泡盛作りのポイントともなるのが、「単式蒸留機」を用いること。単式蒸留機は、熟成したもろみの成分を蒸気に含ませ、原料の風味を殺さずに生かすことができるのです。原料であるタイ米の甘味や香ばしい香りは、こうして泡盛に反映されているんですね。

泡盛と焼酎の違い

d131c306fcab6dcd44aa0305e79c36ec_s

泡盛と焼酎の製造工程の違いは、主に泡盛が「全麹仕込み」であることと、「原酒を貯蔵させる」ことにあります。全麹仕込みが特徴的な泡盛の製法ですが、焼酎はここで米、芋、麦などの副原料を仕込み、“米焼酎”・“芋焼酎”・“麦焼酎”などの特色をもった焼酎にさせるのです。

風味のまったく異なる泡盛と焼酎ですが、製造工程で異なるのはいわばこれだけ。もちろんこれが大きな作業となるのですが、泡盛が「焼酎乙類」に分類されているのも、よく分かりますね。

ちなみに、泡盛と同じく、単式蒸留器で造られる焼酎は、本格焼酎と呼ばれるものに当たります。それとは異なる連続式蒸留機で造られる焼酎は、ホワイトリカーと呼ばれ、焼酎甲類に分類されています。

泡盛を知って、もっと泡盛を楽しもう!

いかがでしたでしょうか。今回は、泡盛の原料となるタイ米や、黒麹菌、そして製造工程についてご紹介しました。飲めば味の違いが分かるのがお酒ですが、その味に至るまでは様々な歴史を重ね、伝統の手法を守ってきている証なんですね。

お酒のことを深く知ると、より美味しく頂けることでしょう。泡盛と本格焼酎の飲み比べも楽しそうですね!ぜひ、泡盛を飲むときは、その風味や味わいが生かされているかを味わってみて下さいね。

スポンサーリンク

Check Also

eyecatch

幻の島?!沖縄に行ったら浜島へ!

あなたは石垣島から行ける島、「 …