日本には約50種類のホタルがいるといわれていますが、そのうち、沖縄に生息するのホタルは約20種類。種類の多い沖縄では、2月下旬から12月頃までホタルを見ることが可能なんだそう。
見ごろの時期は、種類によって異なりますが、例えば、沖縄や奄美大島付近にしか生息しない「オキナワスジボタル」は、沖縄の5月の梅雨入りから6月の梅雨明け頃が一番の見ごろの時期といわれています。
そこで、今回は、沖縄観光の夜のスケジュールに取り入れたくなる沖縄本島や離島で人気のホタルの名所をご紹介します。自然豊かな沖縄ではたくさんのホタルが飛び交う幻想的な風景がみられます。
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那覇市の森「末吉公園」
那覇市では珍しい、豊かな自然が残る森の中の公園「末吉公園」。園内には、琉球八社のひとつ「末吉宮」や琉球王族の墓として史跡指定されている「宜野湾御殿墓」などの歴史的建造物のほか、日本一早咲きの緋寒桜(ヒカンザクラ)の標準木のある公園としても知られています。
5月の梅雨に入ると、ホタルが飛び交う“ホタルの名所”としても有名で、「オキナワスジボタル」などが見られます。
「オキナワスジボタル」は、沖縄島、久米島、奄美大島に分布するホタルで、畑や緑地で見られます。雄は持続した光を放ちながら飛び、雌はとまっている時ゆっくりと光を放つのが特徴。本土で主流のゲンジボタルは沖縄では見られないのだそう。
末吉公園のホタル鑑賞スポットは、公園内を流れる安謝川にかかる「滝見橋」付近。見ごろの時期は、5月下旬から6月中旬で、19時~20時頃にたくさんホタルが現れます。
公園内は、日没後は外灯が殆どなく真っ暗なため、懐中電灯を持参したほうが良いでしょう。また、自然が豊かな公園のため、長袖長ズボンとタオルでハブや虫よけ対策もしましょう。土地勘のない観光客の方は、園内の施設「那覇市立森の家みんみん」で開催してるホタル鑑賞ツアーに参加するのもおすすめです。
【住所】那覇市首里末吉町1-3-1
亜熱帯の森でホタル鑑賞「ビオスの丘」
うるま市にある「ビオスの丘」は、沖縄の亜熱帯の森やそこに自生する蘭などの植物、植物に集まる昆虫や鳥、動物たちと触れ合える自然植物園。約7万5千坪の広大な敷地面積を誇り、亜熱帯の森を水牛車や船に乗って巡ることもできます。
ホタルの季節は、5月中旬~6月下旬の土日のみナイトツアーを開催。亜熱帯の森に自然発生する「オキナワスジボタル」の鑑賞をメインに小動物や植物たちの夜の姿などを紹介します。
ナイトツアーの所要時間は、約2時間。完全予約制のため事前予約が必要(TEL:098-965-3400)。ツアー料金は大人1,500円、4歳~小学生1,000円、4歳未満無料。だたし別途入園料がかかります。
【住所】沖縄県うるま市石川嘉手苅961-30
【入園料】大人710円、4歳~小学生360円
ナイトカヤックツアーでホタルを探そう!
沖縄本島中部を流れる「比謝川(ひじゃがわ)」。マングローブの林が広がる川岸はガジュマルなどの植物が鬱蒼と茂り、水鳥たちの憩いの場となっています。
そんな比謝川の大自然を楽しめる人気のアクティビティがカヤックツアー。4月~11月頃までの蛍が出る時期は、「ナイト・カヤックツアー」を開催。マングローブが生い茂る真っ暗な比謝川をカヤックで下りながら探検し、途中、上陸してホタル探索を行います。
参加対象者は、7歳以上。料金は、中学生以上5,800円 、小学生以下4,800円。所要時間は約2時間半。問い合わせはツアーを運営する(沖縄海あしび TEL:098-956-1009)まで。
【住所】沖縄県中頭郡嘉手納町水釜469
久米島だけの“クメジマボタル”を鑑賞
「久米島ホタル館」は、島に住む天然記念物「クメジマボタル」など6種類ほどのホタルを展示紹介する施設。毎年、ホタルの季節になると久米島ホタル館の主催で、島内の五枝の松園地周辺、カンジン地区周辺などでホタルの観察会が開催されます。
4月中旬から~5月中旬は「クメジマボタル」の季節。「クメジマボタル」は、1993年に発見された久米島だけに生息するホタル。体長は14~16mmと大きく、「ゲンジボタル」の前胸がピンク色で黒い十字の紋が入っているのに対し、「クメジマボタル」の前胸は橙色で紋がないなどの特徴があります。
ホタル観察会への参加料金は、高校生以上2,500円、小・中学生1,500円、幼児500円。久米島ホタル館の入館料は、高校生以上100円、小・中学生50円。観察会の参加は事前予約が必要(TEL:098-896-7100)。
また、久米島では、オキナワスジボタルは4月上旬~9月上旬の約半年間も見られるのだそう。
【住所】沖縄県久米島町大田420 月・火定休
石垣島のヒメホタル「バンナ公園」
石垣島にある標高230mのバンナ岳に広がる「県営バンナ公園」。市街地から車で10分ほどで行ける海の見える山の公園です。広さはなんと東京ドーム60個分以上という広大さ。
公園内は、総合案内のある「バンナ森といこいの広場」、3つの展望施設がある「バンナスカイライン」、聖紫花の橋や蝶園、野鳥観測所がある「森林散策広場」、散策路があり、環境学習ができる「自然観察広場」、遊具やピクニックなど野外活動が楽しめる「ふれあい子供広場」の5つのエリアで構成されています。
園内のホタルの名所となっているのは、ありのままの自然が残るゾーン「自然観察広場」。ホタルの季節になると自然観察広場第二駐車場の先に看板を出してくれて、「ホタル街道」と呼ばれるスポットまで案内してくれます。
こちらでは、3月~5月にかけて、日本一小さいホタルといわれている「ヤエヤマヒメホタル」が見られます。大きさはなんと2~5ミリ程度!
一番の見ごろの時期は、4月~5月。この時期は1000匹もの「ヤエヤマヒメホタル」の美しい舞が見られます。時間は日没から30~40分くらいです。
【住所】沖縄県石垣市字石垣961-15
八重山のジャングルでホタル鑑賞「西表島」
「ヤエヤマヒメホタル」は、西表島でもみることができます。時期は、なんと2月下旬から。「西表島」は、日本一早いホタル観賞スポットいえます。
西表島の様々なツアーを企画するコーラル・ファンデーションでは、2月下旬~3月末まで「ヤエヤマホタル鑑賞 と 星空ナイトツアー」を開催。
緑が鬱蒼と茂る西表島のジャングルの中で「ヤエヤマヒメホタル」の放つ小さな明かりは、日没から約30分、数千~数万匹の群れになって美しく舞い、まさに天然のイルミネーションのよう。大人3,500円、小人2,500 円。ツアーの予約は(TEL:0980-85-5170)。
【住所】沖縄県八重山郡竹富町南風見508−37
楽しくホタル観賞するために
ホタルが出る場所は、基本的に自然豊かな場所。虫だけでなく沖縄ならではのハブも出没するので注意が必要です。暑いからといって半袖、半ズボンは禁物。全身を覆う長袖長ズボンにしましょう。外灯のない場所も多いので、懐中電灯は持参するのがよいでしょう。
また、ホタルは強い光を嫌うので、懐中電灯の明かりやカメラのフラッシュをホタルに向けないように!虫よけスプレーをホタルがいる場所でするのは避け、虫よけスプレーのついた手でホタルを触るのもやめましょう。
ホタルはとても繊細なので、ルールを守って、ホタルにやさしい鑑賞を心がけてくださいね。
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