沖縄本島のドライブコースとして外せない、うるま市の「海中道路」。海中道路とは、海の中を通る道路ではなく、沖縄本島の勝連半島と離島の平安座島を結ぶ、海の上に架かった橋のことです。
本島と離島を真っすぐ結ぶ海中道路の両側には果てしなく美しいエメラルドグリーンの海がひろがっていて、海風を浴びながら爽快に車をとばせば、まるで海の上を走っているような気分になれます。
今回は、うるま市の名所のひとつとなっている海中道路について詳しくご紹介します。
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Contents
沖縄の海中道路って?

うるま市の「海上」にある海中道路
海中道路(かいちゅうどうろ)とは、うるま市の勝連半島と平安座島を結ぶ全長約5kmの通行無料の道路。海のど真ん中を走る沖縄ならではの道路で、真っ青な海を突き抜けるように走るドライブが観光客に大人気です。また、平安座島は、近くの浜比嘉島、宮城島、伊計島への玄関口となっているので、離島巡りをするのもおすすめです。
海中道路の歴史や作られた目的は?
沖縄本島から約5km離れた離島平安座島に、1972年に橋が開通するまでは、島民たちは、干潮時にできる浅瀬を歩いて渡る=潮川渡い(スーカーワタイ)か、満潮時に船で渡るかの2つの手段しかありませんでした。
島民たちにとって、5㎞離れた本島まで渡るのは想像以上に不便だったようで、島には、石を一つ一つ積み上げて橋を作ろうとした先人たちの苦労話が語り継がれています。
そんな中、1970年代になると、平安座島に石油基地がつくられることになり、その際、石油会社が本島と平安座島を結ぶために造ったのが“海中道路”で、飛躍的に交通が便利になりました。
海中道路までのアクセス
那覇空港からうるま市の海中道路へは、沖縄自動車道を利用すれば約1時間ほどかかります。時間にゆとりがある人は下道を使ってのんびり行くのもおすすめ。その際は、東海岸沿いの国道329号線を利用すれば、それほど混雑せず、高速道路を利用するのとそれほど変わらない時間で行くことができます。
海中道路付近の観光スポット
海の駅あやはし館
海中道路の途中にある「海の駅あやはし館」。いもチップス、紅いもタルト、勝連もずく、伊計島の黄金芋といった特産品やあやはし周辺で獲れた鮮魚、さらには、うるま市東屋慶名出身のアーティスト、HYのオフィシャルグッズも販売しています。
ドライブ途中に小腹が空いたら、地元今帰仁村の“おっぱ乳業”のおっぱソフトクリームと、ほどよくスパイシーなロールタコス(スパイシービーフ/ホットチキン/チーズポテト)がおすすめ。エメラルドグリーンの海を眺めながら濃厚なアイスを頬張れば、旅の疲れが吹っ飛びます。
また、施設2階には、「海の文化資料館」が併設されていて、琉球貿易で繁栄した当時のマーラン船の模型など沖縄の海の文化や海運関係の資料のほか、海中道路建設の歴史についての説明なども展示されています。
<海の駅 あやはし館>
【住所】沖縄県うるま市与那城屋平4
【営業時間】9:00~19:00(夏季)※冬季は18:00
伊計ビーチ
伊計島は、平安座島からその先の宮城島へ行き、そこからさらに伊計大橋を渡ったところにある離島。伊計ビーチは伊計大橋のすぐそばにあります。小さな入り江にあるビーチなので、風の影響をあまり受けず波も穏やかで、潮の干満に関係なく、遊泳禁止になることがほとんどない人気のビーチです。
ビーチの透明度もさることながら、体験ダイビングやシュノーケル、ウェイクボード、マリンジェット、ZUPボードなど多彩なマリンアクティビティが揃っています。予約をすれば、ビーチでバーベキューも楽しめます。
伊計ビーチの利用料は、中学生以上400円、5歳~小学生300円、4歳以下無料となっています。
<伊計ビーチ>
【住所】沖縄県うるま市与那城町字伊計405
【遊泳時間】10:00~17:00
勝連城跡
うるま市にある「琉球王国のグスク及び関連遺産群」世界遺産のひとつ「勝連城跡」。琉球国王に最期まで抵抗した按司(あじ)「阿麻和利(あまわり)」の居城として知られています。
自然の断崖を巧みに使った難攻不落の城といわれている一方、優雅な曲線の城壁からは女性的な美しさも感じられます。標高は約60m~98mで、城の頂上からは知念半島や久高島、中城城跡まで一望できる絶景スポットになっています。
<勝連城跡>
【住所】沖縄県うるま市勝連南風原3908
【観覧時間】9:00~18:00
【料金】入場無料
中城城跡
中頭郡中城村の「琉球王国のグスク及び関連遺産群」世界遺産のひとつ「中城城跡(なかぐすくじょうあと)」。琉球王国時代、築城の天才として知られる、琉球王国(中山)の按司「護佐丸(ごさまる)」が、当時勝連半島で力をつけていた阿麻和利への備えとして、築いた城だといわれています。
標高150m~170mの丘陵上に建てられ、東北から南西に一直線に連なる6つの城郭でできています。沖縄県内に数多く点在する城跡の中でも、ほぼ原形のまま遺構が残されているとても貴重な存在です。琉球石灰岩を積み上げた城壁は、芸術的な曲線美で、護佐丸の築城センスを時を超えて感じることができます。
<中城城跡>
【住所】沖縄県中頭郡中城村泊1258番地
【営業時間】8:30~17:00 ※5月~9月は8:30~18:00
【料金】大人400円、中・高校生300円、小学生200円
海中道路の先にある浜比嘉島の魅力

浜比嘉島って?
平安座島から浜比嘉大橋を渡った先にある島が「浜比嘉島(はまひがじま)」。通称“ばま”と呼ばれ、周囲は約7km。橋の右側の浜集落と左の比嘉集落の2つの集落があり、赤瓦屋根の古き良き沖縄の風景が魅力です。島には琉球開びゃくの祖シネリキヨとアマミキヨの伝説が残り、それぞれの集落には祈りを捧げる御嶽や拝所が数多くあります。
シルミチューとアマミチュー
島内のパワースポットとして知られる神聖な場所「シルミチュー」と「アマミチュー」。「シルミチュー」は、シネリキヨとアマミキヨが住んでいたとされる鍾乳洞で、子どもをもうけたところと伝わってます。そのため、ここをお参りすると子宝に恵まれると多くの人が参拝に訪れています。もうひとつの「アマミチュー」は、シネリキヨとアマミキヨのお墓のこと。浜比嘉大橋の左側にある海に出っ張った岩の小島“アマンジ”にあります。
浜比嘉島のビーチ
沖縄本島周辺の穴場ビーチとして知られる浜比嘉島のビーチ。島内の主なビーチは、「兼久ビーチ」「ムルク浜」「浜ビーチ」の3つ。
「兼久ビーチ」は、天然ビーチで、パワースポット「シルミチュー」の近くにあります。白い砂浜が広がり、ビーチの目の前には、岩石が切り立つ岩島「クバ島」がある個性的な景色のビーチといえます。
「ムルク浜」は、天然ビーチではありますが、ホテル浜比嘉リゾートのビーチになっていて、管理されています。宿泊客以外でも利用できます。
「浜ビーチ」は、子ども連れも利用しやすい人工の白浜ビーチ。防波堤で囲まれているため、風などの影響も受けず、波も静かです。
町並み散策はおすすめ
ビーチでのマリンアクティビティももちろん楽しいですが、古き良き沖縄の離島の風情を残す集落をのんびり散歩するのもおすすめです。沖縄ならではの石垣とシーサーが守る赤瓦の民家、路地に咲くハイビスカスの花など、写真に撮りたくなる風景です。
海中道路周辺のおすすめご飯スポット

Bakery cafe ゆくれれ
海中道路近くにある、金武湾が一望できるカフェ「Bakery cafe ゆくれれ」。あぐ~豚のハンバーグプレートや海ぶどうと生ハムのトマトチーズパスタ、海ぶどうのピザセットなど沖縄の食材を使ったメニューが楽しめます。
【住所】沖縄県うるま市与那城照間1860-1
【営業時間】8:00~16:00
【定休日】旧盆(ウークイ)
ゆくるカフェ 華風(なはふう)
平安座島や宮城島を見渡せる高台に建つ「ゆくるカフェ華風」。安心安全な自家栽培の野菜や新鮮獲れたての魚介をつかった愛情たっぷりの日替わりメニューが楽しめるお店です。
【住所】 沖縄県うるま市与那城西原74
【営業時間】火~土 11:30~15:00
【定休日】月曜日・日曜日
古民家食堂 てぃーらぶい
浜比嘉島の「古民家食堂 てぃーらぶい」。風情たっぷりの古民家で、特産品のもずくや地元産の無農薬野菜を使った沖縄の郷土料理が味わえるお店です。料理は地元のアンマー(おかあさん)直伝のほっこりするおふくろの味です。
【住所】 沖縄県うるま市勝連浜5
【営業時間】11:00~16:00
【定休日】火曜日・第4水曜日
まとめ
いかがでしたか?海中道路は本島と離島をつなぐ生活道路としての役割だけでなく、観光に人気のドライブコースにもなっています。また、海中道路の魅力は、青い空と海が広がる昼間だけでなく、夜にもあります。毎日18:00~24:00までライトアップされるので、夜のドライブデートに訪れるのも良いでしょう。
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